
2025年9月28日(米国時間)、シカゴ・ブルズは2025-26シーズンのトレーニングキャンプロスター19名を正式発表。その中に、2ウェイ契約を結んだ河村勇輝の名前が刻まれた。背番号は「8」。NBA2年目の挑戦が、再び動き出す。
公式発表の概要
- 契約形態:2ウェイ契約(NBAとGリーグ両方でプレー可能)
- 所属:シカゴ・ブルズ/Gリーグ傘下ウィンディーシティ・ブルズ
- 背番号:8
- ロスター人数:19名(うち2ウェイ契約枠は河村含む2名)
この契約により、河村はNBAレギュラーシーズンで最大50試合まで出場可能。Gリーグでの育成と並行しながら、NBA本契約への昇格を目指す。
現地報道が語る「努力の象徴」
実はこの正式発表に先立ち、米メディアでは河村の存在が静かに注目されていた。
Bleacher Nation(9月9日報道)
シカゴ・ブルズの若手選手たちが地元NFLチーム「シカゴ・ベアーズ」の試合に姿を見せたことを報じる中、河村の名前も登場。
“Yuki Kawamura and Lachlan Olbrich were also seen at the Bears game, yet both will enter this season on two-way contracts.”
(河村勇輝とラクラン・オルブリッチもベアーズの試合に姿を見せていたが、両者とも今シーズンは2ウェイ契約で臨むことになる。)
この一文からは、河村がすでにチーム活動に参加していること、そして2ウェイ契約ながらも若手選手として一定の存在感を示していることが読み取れる。
さらに記事では、若手中心のロスター構成において「extra effort(並外れた努力)」を見せる選手が好印象を与えていると記述。河村の姿勢は、まさにその象徴といえる。
サマーリーグでの実績が後押し
河村は2025年7月のNBAサマーリーグでブルズの一員として出場。5試合で平均10.2得点・6.2アシストを記録し、2試合でダブルダブルを達成。3P成功率は41.7%と高水準だった。
この活躍が、2ウェイ契約獲得とトレーニングキャンプロスター入りの決定打となった。
2ウェイ契約とは?
2ウェイ契約(Two-Way Contract)は、NBAとその傘下Gリーグの両方でプレーできる特別な契約形態。主な特徴は以下の通り:
- NBA出場可能試合数:最大50試合(2023-24シーズン以降のルール)
- 給与体系:NBA本契約よりは低いが、Gリーグ契約よりは高額。NBA出場日数に応じて報酬が加算される。
- 目的:若手選手の育成と戦力補強を両立する制度。チームは柔軟に選手を昇格・降格できる。
- 契約枠:各NBAチームは最大3名まで2ウェイ契約選手を保有可能。
河村勇輝はこの制度を活用し、Gリーグで実戦経験を積みながら、NBA本契約への昇格を目指す立場にある。サマーリーグでの実績と、現地メディアが語る“extra effort”が、今後の飛躍を後押しするだろう。