【ニュース】ケガを乗り越えたジャ・モラントがグリズリーズを牽引、マーベリックスを破りプレーオフへ|NBA News

現地4月18日、プレーイン・トーナメント最終戦のグリズリーズvsマーベリックスで、足首のケガで出場が危ぶまれたジャ・モラントは33分の出場で22得点7リバウンド9アシスト3スティールの大活躍を見せた。

最初こそ感覚を確かめつつだったが、プレーをこなすごとに自信と積極性が出た。試合開始から7分半後、サンティ・アルダマがドライブからフローターを狙うのを逆サイドから見ていたモラントは、突如として走り出し、このシュートがリングに弾かれた瞬間に跳び上がってアルダマの上からダンクを叩き込んだ。

ここから先はアクセル全開となった。立ち上がりはモラントの負担を減らそうとするデズモンド・ベインが攻める機会が目立ったが、いつしかハンドリングの役割はモラントに戻った。第1クォーターを39-24とし、第2クォーター途中に25点までリードを広げ、その後は点差を詰められるシーンもあったが崩れることなく、120-106の完勝を収めた。

2日前のウォリアーズ戦でモラントは足首を痛めており、メンフィスに戻った翌日にはMRI検査を受けて痛み止めの注射を打った。試合当日には朝5時半からウォーミングアップをして足首の様子を確かめ、前日とは別の医師の診察を受けて痛み止めの注射を打って試合に臨んだ。

「今回のケガは厄介だった。試合が始まるまではね」とモラントは言い、こう続けた。「僕はコートに立ちたかった。この試合に出て勝ちたかった。もうちょっと楽しむべきだったかもしれない。やるからには楽しまないと。とはいえ、またこの状態でプレーしたくはないけどね(笑)」 「ギリギリまでプレーできるかどうかは分からなかった。レギュラーシーズンの試合だったら欠場していたと思う。だけど、こういう試合で無理をしてでもプレーをして、チームを引っ張ることの意味は理解しているつもりだ。そのための経験もしてきた。どれだけプレーできるか分からなくても、スタッフが僕をサポートしてくれた。そうやってコートに立った後は楽勝だったよ(笑)」

負けたらシーズン終了の大事な試合に勝ったが、ホッとしている余裕はない。すぐに遠征に出てサンダーとのプレーオフ・ファーストラウンドを戦う必要がある。相手はリーグ最多の68勝を挙げたチームで、レギュラーシーズンの直接対決は4戦全敗。

「劣勢は否めないね。レギュラーシーズンでも苦戦ばかりだった。でも、いつもと同じメンタリティで臨むつもりだ」とモラントは言う。「コートに立つ時はいつも自信に満ちている。話は単純で、勝つためにプレーするだけだ」 マブスはアンソニー・デイビスとデレック・ライブリー二世、PJ・ワシントン、ダニエル・ギャフォードと常時2ビッグでペイントエリアの強さと高さで優位を作る狙いだったが、グリズリーズはジャレン・ジャクソンJr.とザック・イディーの先発コンビにマービン・バグリー三世を加えて引けを取らなかった。

サンダーの2ビッグ、チェット・ホルムグレンとアイザイア・ハーテンシュタインにも彼らが互角に渡り合えば、グリズリーズにもチャンスは出てくる。 もっとも、最大のポイントはシェイ・ギルジャス・アレクサンダーをどう抑えるか。フィジカルとスピードで相手エースのマークを担当してきたジェイレン・ウェルズがケガでシーズン終了となった今、その役割を担うのはスコッティ・ピッペンJr.だ。「チームが勝つためなら何でもする。少しでも彼の動きを制限し、苦しめるつもりだ」