【ニュース】ニックスが20点差を挽回…敵地でペイサーズに逆転勝利してイースト決勝で初勝利|NBA News 2025 East Finals

 5月26日(現地25日)、イースタン・カンファレンス・ファイナル第3戦ニューヨーク・ニックス対インディアナ・ペイサーズがペイサーズのホーム、ゲインブリッジ・フィールドハウスで行われた。

3連敗の危機に瀕していたニックスはジョシュ・ハートをベンチスタートにし、24日の第2戦で6得点9リバウンド3ブロックを残した213センチ108キロのミッチェル・ロビンソンを先発起用し、ジェイレン・ブランソン、ミケル・ブリッジズ、OG・アヌノビー、カール・アンソニー・タウンズとともに送り出した。

 第1クォーターでブランソンが11得点を奪い、ニックスは26-30とペイサーズに食らいつくも、続く第2クォーターでそのブランソンが3ファウルをコールされ、前半途中に4つ目になってプレータイムが制限されてしまう。

 さらにニックスはタウンズも前半を終えて3ファウル。フィールドゴール成功率28.6パーセント(2/7)の計4得点と精彩を欠き、ペイサーズは前半残り6分を切ってから13連続得点で残り3分20秒に20点差(55-35)をつける。

 その後ニックスはアヌノビーとハート、ブリッジズのショットで13点差に縮めて試合を折り返すと、第3クォーターでも踏ん張り、10点を追う展開で最終クォーターへ。

ニックスが第3クォーター半ばで16点差、第4クォーター開始時点で10点差をつけられていたとき、恐ろしい3勝0敗という可能性が現実味を帯びていた。そんな中、タウンズはドライブでバスケットに切り込み、体を張って得点を重ね、存在感を発揮した。彼は第4クォーターを3ポイントシュートで開始し、その後2本のレイアップを決めてニューヨークを82-79まで追い上げた。

ブランソンのレイアップで試合残り7分10秒にニューヨークが89-88とついにリードを奪い、その後ニューヨークがリードを許したのはわずか2回だった。ニックスが4点以上リードしたのは、試合残り2.6秒のフリースローで初めてだった。ブランソンはファウルトラブルでほとんどの時間を過ごしながらも、23得点を挙げた。

 残り6分6秒にパスカル・シアカムのショットで1点ビハインドを背負ったが、ニックスはタウンズのフリースロー2本とステップバックスリーで4点差へ広げた。

 シアカムのフリースロー2本で残り1分37秒で同点に追いつかれたが、ニックスはブランソンのフローター、ハートのフリースロー2本で再び4点リードを手にすると、そこからペイサーズの追撃を振り切って106-100でシリーズ初勝利を飾った。

 ニックスでは、タウンズが24得点15リバウンド、ブランソンが23得点とファウルトラブルで苦戦した両輪が活躍。さらにアヌノビーが16得点3ブロック、ブリッジズが15得点2スティール、マイルズ・マクブライドが9得点、ハートが8得点10リバウンド4アシスト、ロビンソンが6得点6リバウンド1スティール1ブロックをマーク。

タウンズに関しては、第4クォーターだけで24得点のうち20得点を挙げ、20点差を巻き返す原動力となった。膝の痛みにもかかわらず、タウンズは自身の持つ力を最大限発揮したのだから驚くばかりだ。ジャレン・ブランソンも、第3クォーター終了時点で5ファウルとなりベンチに座っていたが、第4クォーターに入りチームに貢献した。

タウンズは「20点以上のリードを許すというのは、真の試練だ」と語った。「今夜は、決して諦めない姿勢が必要な夜だった」

さらにタウンズは、この日15リバウンドも記録したことにコメントした。「みんなが僕を活かしてくれた、本当にいいところで使ってくれたんだ。だから僕は、その期待に応えたかっただけだよ。」「チームの誰もが、勝利を手に入れるため、そして劣勢を跳ね返すために、できる限りの努力をしているんだ。僕らが目指したのは、試合の最後に、勝利を手にする可能性のある状況を作り出すことだったんだ。」

 同点7度、リードチェンジ5度を記録した試合を勝ち切ったニックスだが、1勝2敗と劣勢なのは変わらず。そのため、28日の第4戦も勝利して2勝2敗に持ち込みたいところだ。

【動画】第3戦、試合終了までの5分17秒

第3クォーターにトップディフェンダーのアーロン・ネスミスを右足首の捻挫で失ったにもかかわらず、ペイサーズは今回の試合を勝利で締めくくることができなかった。

ネスミスは第4クォーターに復帰したが、リック・カーライルHCは、ネスミスがゲーム4に出場できるかどうかについては月曜日まで分からないと述べた。

「たとえ怪我人が出たとしても、どんなメンバーで臨もうとも、私たちはもっと効果的に攻め、リードを守り抜いて、試合を締めくくるべきだった。正直な話、チームとして期待されたレベルのプレーができなかった。ただそれだけだよ。」と彼は語った。

 敗れたペイサーズでは、タイリース・ハリバートンが20得点7アシスト3スティール、マイルズ・ターナーが19得点2ブロック、シアカムが17得点、TJ・マッコネルが12得点3アシストというスタッツを残すも、ホームでシリーズ初黒星となった。

ペイサーズはインディ500が開催された日に試合を行った場合に0勝4敗となった。ちなみに、その4敗のうち2敗はニックスが相手だ。

チーム関係者は、ペイサーズとレーサーズのダブルヘッダーを祝して「Vroom Baby」と書かれたゴールドとブルーのTシャツを配布し、優勝者であるスペインのアレックス・パロウは、第2クォーター中に短い距離を移動してゲインブリッジ・フィールドハウスに到着した。殿堂入り選手レジー・ミラーを含む2000年のイースタンカンファレンス優勝チームの選手6人もゲインブリッジ・フィールドハウス内にいた。しかし残念ながらペイサーズはニックスに負けてしまったのだった。