MVP2度獲得のスターPG、スティーブ・ナッシュが引退を表明

 キャリア19年で2度のMVPに輝いたロサンゼルス・レイカーズのガード、スティーブ・ナッシュが現地21日、現役引退を表明した。

 ここ数年は度重なる故障に悩まされていた41歳のベテラン司令塔は、自身がシニアプロデューサーを務めるウェブサイト『ザ・プレーヤーズ・トリビューン』で引退を発表。「今後、バスケットボールをプレーすることはないだろう。ほろ苦い思いで、すでに試合がとても恋しいが、新しいことを学ぶことを楽しみにしている自分もいる」と心境を明かすとともに、元チームメイトや影響を受けた指導者などに感謝の気持ちを述べた。

 オールスター8回出場の実績を持ち、通算アシスト数はジョン・ストックトン、ジェイソン・キッドに次ぐ歴代3位の10,335個を記録。歴代最高のフリースロー成功率90.4%を残してコートを去ることになる。

 1996年ドラフトでフェニックス・サンズから1巡目指名を受けてキャリアをスタート。その後、ダラス・マーベリックスで才能を開花させ、ダーク・ノビツキー、マイケル・フィンリーとともに2002-03シーズンにウェスタンカンファレンス決勝に進出した。2004-05シーズンにサンズに復帰し、アップテンポなオフェンスを得意とするマイク・ダントーニHCの下、2005年と2006年にMVPに選出。チームを2年連続でカンファレンス決勝に導いたが、ファイナルに進むことは叶わなかった。

 そして、2012年に自身初のファイナル制覇を目指してレイカーズにトレード移籍。しかし、移籍1年目は開幕2戦目で左脚を骨折。昨季は慢性的な腰の故障で15試合の出場にとどまり、今季も症状は改善されずシーズン全休となっていた。