5月16日(現地時間15日)にコロラド州デンバーのボール・アリーナで行われたプレイオフのウェスタン・カンファレンス・セミファイナル、オクラホマシティ・サンダー対デンバー・ナゲッツの第6戦は、ナゲッツが119-107で勝利し、シリーズを3勝3敗のタイとした。
後がないナゲッツは、14日(同15日)から体調不良で出場可否が「クエスチョナブル」(不確か)だったジャマール・マレーが先発出場。3ポイントショットを成功させての4点プレイでチーム最初の得点をあげる。
3点ビハインドでハーフタイムに突入したナゲッツだが、第3Q終盤に2年目ジュリアン・ストローサーの連続3Pとレイアップなどで連続10得点。さらに8点リードで迎えた第4Qも、立ち上がりにマレーの3Pで二桁点差とすると、そのまま逃げ切った。
この試合では大黒柱のニコラ・ヨキッチが29得点14リバウンド8アシスト2スティール、クリスチャン・ブラウンが23得点11リバウンド5アシスト3スティール、マイケル・ポーターJr.が10得点4リバウンドを残したのだが、後半で61-46とサンダーを上回ることができたのはジュリアン・ストローサーのステップアップだった。
キャリア2年目のシューティングガードは、ロサンゼルス・クリッパーズとのファーストラウンド7戦のうち出場3試合で計3得点、サンダーとのカンファレンス準決勝でも5戦を終えて4試合に出場したものの、計14得点にとどまっていた。
ところが、この第6戦では後半だけで3本の3ポイントシュートをノーミスでリングに沈め、計15得点に2リバウンドと見事な援護射撃を見せて勝利に貢献。
サンダーは、シェイ・ギルジャス・アレクサンダーがゲームハイの32得点に6アシスト、チェット・ホルムグレンが19得点11リバウンドを残したほか、3選手が10得点を記録し、ジェイレン・ウィリアムズが6得点7リバウンド10アシスト3スティールをマークするもシリーズ決着はならず。
サンダーとナゲッツのシリーズ戦績はともに3勝3敗となり、第7戦へともつれこんだ。生きるか死ぬかの最終戦である第7戦は、カンファレンス・ファイナルへの切符を手にするスペシャルな一戦だ。
サンダーは2020年の1回戦以来5年ぶりの第7戦で、当時のチームには2年目のシェイ・ギルジャス・アレキサンダーとルーキーのルージェンツ・ドートがいたが、大半は初の経験となる(アイザイア・ハーテンスタインもニューヨーク・ニックス在籍の昨季に経験)。
対するナゲッツは昨年敗れたカンファレンス準決勝から、今季1回戦、そして今回と年をまたいで何と3シリーズ連続の第7戦に。最古参のニコラ・ヨキッチとジャマール・マレーは2019年と20年にも2度ずつ、計6度の第7戦を戦っており、経験では分がある。
過去の第7戦データまとめ
■第7戦 歴代最多勝利選手(★=現役)
1位:ビル・ラッセル/10勝(0敗)
2位:サム・ジョーンズ/9勝(0敗)
3位:トム・ハインソーン/7勝(0敗)
3位:デニス・ジョンソン/7勝(2敗)
3位:ロバート・オリー/7勝(2敗)
3位:アル・ホーフォード★/7勝(3敗)
3位:レイ・アレン/7勝(4敗)
■第7戦 歴代総得点ランキング(★=現役)
1位:レブロン・ジェームズ★/279得点(8試合)
2位:ジェリー・ウエスト/278得点(9試合)
3位:エルジン・ベイラー/263得点(9試合)
4位:サム・ジョーンズ/244得点(9試合)
5位:ウィルト・チェンバレン/220得点(9試合)
6位:ラリー・バード/216得点(8試合)
7位:ジェイソン・テイタム★/187得点(7試合)
8位:ポール・ピアース/186得点(10試合)
8位:ビル・ラッセル/186得点(10試合)
10位:ステフィン・カリー★/185得点(6試合)
■第7戦 得点ランキング(★=現役)
1位:ジェイソン・テイタム★/51得点(2023年カンファレンス準決勝)
2位:ステフィン・カリー★/50得点(2023年1回戦)
3位:ケビン・デュラント★/48得点(2021年カンファレンス準決勝)
4位:ドミニク・ウィルキンス/47得点(1988年カンファレンス準決勝)
4位:サム・ジョーンズ/47得点(1963年カンファレンス決勝)
6位:ルカ・ドンチッチ★/46得点(2021年1回戦)
6位:ケビン・ジョンソン/46得点(1995年カンファレンス準決勝)
8位:レブロン・ジェームズ★/45得点(2018年1回戦)
8位:レブロン・ジェームズ★/45得点(2008年カンファレンス準決勝)
10位:アレン・アイバーソン/44得点(2001年カンファレンス決勝)
10位:チャールズ・バークレー/44得点(1993年カンファレンス決勝)
NBAプレーオフの第7戦は過去153例あり、ホームチームが113勝で勝率73.9%。ただし、2021年以降は14試合でアウェーチームが9勝と、ホームの優位性はなくなってきている。